円形二畳台

先日1月23,24日(日、月)に昨年より企画しておりました 葉本畳店(畳職人でございます)さん、杉田畳店(sugitatami)さんの3人で畳の勉強会を当店工場にて行ないました。

課題は板入れの円形二畳台です。
昨年、神奈川技術講習会にて板垣先生より円柱畳を教わって参りましたので以前から作ってみたかった板入れの円形二畳台に挑戦したのです。

朝8時半から開始。

白中紋55紋、直径2尺4寸5分の板入れ円形二畳台、製作スタートです。
    
        

まずは表張り合わせ、紋縁合わせ、円形ゲージ、頭板作りです。

      

頭板を畳に置き留めます(スタイロ畳床を使用)

   

粗落としから始め、頭板に合わせ正確に垂直に落とします

        

              落とし作業 杉田畳店さん

落としが終わったら、柱部分の切込みを入れます。

   

柱部分の切込みが終わったら頭板を2本糸で縫い付けます。
その作業を2枚分

2枚同じものを作ったら裏同士を合わせ重ねます。
台座の合わせは同じ寸法の物を作り、正確に垂直に落とさないと重ねた時、上下の台座がピッタリ合いません。
   

ピッタリ合いました

 合わせましたら台座を縫い合わせます。
ここまでの作業で1日目が終了。

ここでちょっとブレイク、前々から見てみたかった2人の作品を並べ写真をパチリ

  

杉田畳店さんのボールシリーズです! 
サッカーボールからラグビーボール、バレーボール、バスケットボールに野球のボールなどどれも凄い!お見事です

続いて葉本畳店さんの縁バックにヘリ無しのサッカーボール、キノコ畳です! これまたどれも凄い

泊りがけで来て頂きましたので、後輩の店で食事をしながら仕事談議に花を咲かせました。

明けて2日目、作業開始です。

   

予め円形に合わせ削っておいた頭板を寸法に切り、穴をあけ柱を立てます。
板脇を入れ円形二畳台、台座の完成です

      

台座作りが終わったら上御座の製作です。
ゲージに合わせ切り抜いた円形の表に、円形に合わせ縮めた紋縁を畳表の中心に糸を張り花菱の筋を見ながら仮留めし、返してから平刺し縫いをします。
 
   

平刺し終了後、紋を確認し返し縫いをして上御座の完成です。
引き続き下御座の製作です。
作業内容は上御座と同じ。

    

            葉本畳店さん、平刺し作業です

   

         杉田畳店さん、同じく平刺し作業です

円形なので普通に下紙を入れられず短冊を作り、何枚も合わせ縫い付けて行きます。
縫い終わりますと皆で、感動の声

それから下御座を台座に取り付けます。

   

もちろんタッカーや両面テープ等は一切使用しておりません。
全て手作業、全て縫っております。

紋の確認、垂直を確認後、いよいよ上御座との合わせです。

   

上下がピッタリ合いました

   

紋縁の筋を合わせ絎けていきます。
   

絎け縫いが終わったら板入れ円形二畳台の完成です!

   

   

今回、初めて3人で行なった勉強会、皆で色々話し合い、工夫しながら仕上げました。
仕事の事や経営に関することなど色々話しも出来、あっという間の2日間でした。
本当にとても身になった勉強会でした。
葉本さん、杉田さん、本当にお疲れ様でした!

お二人の記事はこちら
葉本畳店さんのブログ  【 おもしろ畳!? 】
杉田畳店さんのブログ  【 杉田畳店のブログ 

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